「イベント研究」第3号の発刊にあたって

 

一般社団法人日本イベントプロデュース協会
会長 平野 繁臣

 
 鳩山総理の突然の辞意表明のニュースが全国を駆け巡り、世間の話題を賑わせたことは記憶に新しいが、この事件に象徴されるように現在の社会ではさまざまな変化が各所で急速に起こっている。政治の世界だけではなく、経済・金融・産業・文化・芸術・スポーツなど、各界で予想もできないような変化が立て続けに起こっている。これらはある意味では過去の常識的な判断では予測不可能な変化であり、現代社会の特徴を示しているとも言えよう。
 
 アメリカ大統領のオバマ氏が、選挙に当たってそのスローガン[Change]という言葉は、立ち所に世界中に広がり1世を風靡したが、今ではこの言葉の様に[Change]は世界中の流行になってきている。我々が日頃関与している「イベント」の業務についても決してその例外ではあり得ない。社会の動きを予見してそのあるべき姿を見極めながら、どのよう様な「イベント」をつくっていくことが、社会に有益であり些かでも貢献することができるのかを絶えず念頭に置きながら業務を進めて行くことが要求されよう。
 
 それは「イベント」の形態や様式の変化である。それはまたテーマや会場、主催者組織の変化でもある。日頃から熱心に「イベント」に取り組んできた会員諸君が、ご参考までに日頃の研究の成果を仲間に分かち合おうとその一端を纏めてみたものが本書である。今後の研究活動のさらなる進化と会員諸侯のご参加をお待ちしたい。